新装版 うさぎドロップ(全10巻)宇仁田ゆみ の感想

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あの200万部の大ヒット作が新装版として再発売。
亡き祖父の隠し子・りんを引き取る決意をしたダイキチ。
6歳女児と独身30男の手さぐり子育て生活。

以下ネタバレ注意です。

うさぎドロップのネタバレ感想

祖父の葬儀で親戚が集まる中、見知らぬ6歳の女の子「りん」と出会ったダイキチ。
りんは祖父の隠し子であることが判明。親戚たちがりんの扱いに困っていたところ、不憫に思ったダイキチはりんを引き取ることにしました。

りんの保育園の送迎ために会社の部署を移動させてもらうなど、三十路独身リーマンのダイキチの生活はこれまでと一変、ドタバタながらも一生懸命なダイキチの子育て生活が始まります。
りんは人見知りで大人しい子どもですが、祖父にそっくりなダイキチには懐き、保育園ではコウキという母子家庭の男の子の友達ができ、次第に明るい子どもに成長していきます。

小学生・中学生になったりんとコウキの様々なエピソードを経て、5巻からは二人は高校生に成長。ダイキチも四十路に。
幼なじみのコウキはりんに恋心を抱いていましたが、りんはダイキチを父親としてではなく一人の男性として意識しているのに気付きます。しかし二人は叔母と甥にあたる血縁関係。りんは思い悩みます。

そんなときりんは自分を捨てた実母の存在を知ることになります。
これまでダイキチは、りんを傷つけないようにと母親のことは話していませんでした。
自分より仕事を選んだ母ですが、りんは母親と自分の妹にあたる子に会い、母と和解。
のちに彼女から、りんの本当の父親はダイキチの祖父ではないことを聞きます。つまり、ダイキチとりんは血縁関係はなかったのです。

りんはダイキチに思いを告げますが、ダイキチはりんを本当の娘のようにこれまで育ててきたので困惑。
ダイキチはりんが高校を卒業するまでの二年間考えるように言いますが、二年後、高校を卒業したりんの気持ちは変わらず、とうとうダイキチもりんの思いを受け入れ、二人は結婚する約束をします・・・


ん?なんかラストに賛否両論あるみたいですが、なんでー?、めっちゃハッピーじゃないの!
なにやら、娘として育ててきたのに急に女性として見るのが気持ち悪い的な意見がちらほらあるらしい…。
いや、これまでこの漫画を読んできてダイキチはそんなキャラじゃないの判るでしょ。
りんが立派に成長して、この先もダイキチとずっと一緒にいたいと思っているんだから、他人であることが判った以上、二人が一緒に暮らしていくにはこの選択が一番だと思います。
もう途中から結末はこうなって欲しいと私は思っていましたよ!
つーか、ダイキチはりんと血のつながりがないことを割と早い段階で知っていたのに、りんの幸せだけを考えてがむしゃらに子育てしてきて、40歳になっていまさら独りぼっちにするのはあまりにも不憫じゃないですか!
とにかく、ダイキチはめっちゃかっこいいおっさんなのです。りんだけでなくダイキチにも幸せになって欲しかった!
私は二人が幸せで本当によかったと納得できるラストでしたよー。

新装版では、創作秘話描き下ろし、未収録予告カット、フルカラー全点収録などが新たに加えられ、小さめのA6サイズでお値段も少しお安めでの発売となりました。

これはマイ殿堂入り作品。大好きです。未読の方は是非読んでみてね。

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