昭和元禄落語心中(1〜2巻)【与太郎放浪篇】雲田はるこ の感想

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昭和の落語界を舞台に、昭和最後の大名人といわれる落語家とその周囲の人々のドラマを描く。
刑務所を出所したばかりの元チンピラ与太郎は、憧れの落語家、八代目有楽亭八雲の弟子となり、奮闘する日々を送るのですが・・・

※以下ネタバレ注意です。

昭和元禄落語心中【与太郎放浪篇】のあらすじネタバレ感想

物語の舞台は昭和50年代。刑務所を出所した元チンピラ与太郎は、落語家の八代目有楽亭八雲に弟子入りすべく、八雲の元へ向かいます。

1年前、与太郎は刑務所落語慰問会で見た昭和最後の大名人といわれる八雲演じる「死神」に魅了され、出所後は八雲の元で噺家になろうと決意していたのでした。

八雲はこれまで一切弟子を取っていなかったのですが、なぜか与太郎を気に入った様子。晴れて与太郎は弟子入りを許されます。

八雲の家には小夏という養女がいました。彼女はかつて稀代の天才といわれ八雲の盟友でもあった今は亡き伝説の噺家、二代目有楽亭助六の一人娘。

父の死後、八雲に引き取られた小夏ですが、幼い頃のおぼろげな記憶から、父の死の原因は八雲ではないかと疑惑の念を抱いているのでした。

前座となった与太郎ですが、落語の難しさに苦悩する日々。師匠八雲の芸は自分には真似できない、むしろ小夏の父助六の芸を自分は目指すべきなのではないかと思い始めます。

小夏に助六の芸を教わったり、助六落語のレコードに夢中で夜更かししていた与太郎は、大事な八雲の独演会で大イビキをかいて居眠りしてしまい、激怒した八雲に破門されてしまいます。

必死で許しを請う与太郎と小夏に八雲は、破門しない代わりに「三つの約束」を守るように言います。

そして若き日の八雲と助六の話を語り始めたのでした・・・


と、ここまでが「与太郎放浪篇」。物語は2巻の途中から「八雲と助六編」へと進みます。

落語にまったく興味がなく、全然知識がなくても大丈夫。熱い人情、悲しい情愛など人間ドラマとして楽しめる漫画です。

ていうか、寧ろ落語にすごく興味が沸くはず。

笑点ぐらいしか知らなかった私は、八雲の落語ような、艶とか恐怖とかを感じる名人芸の落語なんて想像つきません。一度みてみたい。

なんか八雲の「死神」って「ガラスの仮面」における月影先生の紅天女みたいっすね。…え?全然違う?w

人情味あふれる昭和のなつかしい雰囲気が、くもはるさんの作風にぴったり。アニメ化もされたようで、ますますご活躍のご様子。

ただ一言、腐ってて申し訳ありませんが、私はくもはるさんのBL漫画が大好きなので、やっぱりBLは描き続けてほしいです(ノ´∀`*)

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