ピースオブケイク(全5巻+番外編1巻)ジョージ朝倉 の感想

志乃は付き合っていた彼氏と別れ、仕事を辞め、引越もして心機一転、新生活を始めるのですが、アパートの隣人は新しいバイト先の店長で彼女と同棲中。志乃は駄目だと思いつつも次第に店長に惹かれて行きます…
実写映画化を記念して6年ぶりに新たに描き下ろされた番外編も発売されました。

以下ネタバレ注意です。

ピースオブケイクのネタバレ感想

梅宮志乃はずるずると付き合っていた彼氏と別れ、新生活をスタートすべく親戚のおじさんの持つアパートに引っ越します。
新しくレンタルビデオ屋でバイトを始めた志乃ですが、店長は偶然にもアパートの隣人で、彼女と同棲中の菅原京志郎。
京志郎は優柔不断なんだけど、なかなか男気もあって、やさしい男。志乃は次第に京志郎に惹かれて行きます。
彼女がいるのはわかりつつも、自分の想いを京志郎にぶつける志乃ですが、やはり彼女の手前、京志郎は惹かれつつも志乃を拒絶します。

京志郎の彼女・成田あかりは、なんだか影のある不安定な感じの女で、出会い系サイトのサクラのバイトをしていたり、ちょっと謎が多い女だったのですが、ある日突然、京志郎の前から失踪します。

京志郎はあかりの行方を捜しますが、あかりは名前も連絡先もすべて詐称していたことが判明。
虚無感にとらわれる京志郎ですが、その後は必然的というか(笑)まあ、そうなるでしょうってな感じで、志乃と付き合うことになります。
あかりの存在ががちらつきつつも、志乃は京志郎と幸せな日々を過ごします。

しばらくして、志乃は「渋谷ナオミ」という新人小説家の小説を読む事になり、それはあかりの自伝的小説と思われるものだったので、志乃は動揺しつつも京志郎には言えずにいました。

そんな中、京志郎の前に突然現れるあかり。「死」をほのめかすあかりを見捨てることが出来ず、京志郎は志乃には内緒で度々あかりに会いにいきます。
志乃に嘘をついてあかりに会っていた京志郎が信じられなくなった志乃は、もう会わないことを告げアパートから出て行き、結局そのまま二人は別れてしまいます。

その後、京志郎のことが忘れられないまま荒んだ生活をする志乃ですが、数年後、志乃が残した「クワズイモ」でいっぱいになった庭で暮らす京志郎と再会します・・・


実写映画化されたとのことで、新たに描き下ろされた番外編が発売されました。番外編では本編の補足のお話が描かれていて、ちょっとこれは夢なのか現実なのか?ともやもやする本編の最終回だったので、こうであってほしいと願っていた通りのラストだったのですっきりしました。未読の方は是非番外編も合わせて読んでくださいねー。

番外編でもラストは一瞬、夢オチというか妄想かい!みたいなオチなのかと一瞬あせりましたが、ご心配なく、ちゃんとハッピーエンドでした。

a piece of cakeは、お茶の子さいさい、朝飯前、簡単なこと、という意味にあたり、タイトル通り、恋愛っつうのは、簡単なことのようで、簡単にはいかないのよーというお話で、読んでる側からすれば、なんでこうややこしくするかなーと、自ら簡単ではなくならせてしまう登場人物達に少しイライラするかもしれません。イライラしつつも心配で最後まで目を離せないという・笑。

もういい大人なんだけど、不器用で真っ直ぐな登場人物たちに、恋愛のもどかしさ、せつなさ、激しさなんかを感じることのできる作品でした。

個人的に漫画の映像化は、がっかりするものが多いので、あまり見ないことにしていますが、実写の世界でこの漫画がどんな風に描かれているのか、気にはなりますねー。

ただ、店長が綾野剛さんとはちょっと違う気がする…

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