トラップホール(全4巻)ねむようこ の感想

20151007145828

結婚目前にしてハル子は突然婚約者に別れを告げられます。
婚約者とその新しい彼女とハル子は同じ職場。
同級生の誘いで逃げるように上京したものの、東京では次々とトラブルがハル子に襲いかかります。
幸せ絶頂からどん底に落ちた女、ハル子の人生はリスタートできるのでしょうか・・・

以下ネタバレ注意です。

トラップホールのネタバレ感想

婚約した彼氏に突然別れを告げられた29歳のハル子。
元彼と新しい彼女はハル子と同じ職場なので、ハル子に同情する周囲の気遣いや優しさが逆にハル子を苦しめます。
そんな時、高校時代の同級生の男、浅野に東京に来ないかと誘われ、ハル子は上京を決意。
8年間務めた一流企業を退職し、逃げるように東京へ。

浅野は東京でブラジル料理屋の雇われ店長をしていて、ハル子は店の住み込みアルバイトとして働きはじめます。
しばらくして人肌恋しさから浅野と関係を持ってしまうハル子ですが、実は浅野は既婚者で、突然乗り込んできた浅野の妻に、ハル子はバスタオル1枚の裸のまま外に放り出されてしまいます。

路上の片隅で裸で震えるハル子は、通りがかりの劇団員の女の子・歩(あゆむ)に助けてもらい、彼女のアパートにしばらく居候させてもらうことになりました。
歩の劇団の手伝いをしつつ、新たに生活を立て直そうとする矢先、今度は歩の部屋で空き巣に遭い、ハル子はお金も身分証明書もすべて失ってしまいます。

途方に暮れたハル子ですが、歩が所属する劇団の雑用係で歩に片思いをしている年下の男・槇の家に居候させてもらうことになりました。
歩に振られた槇は寂しさからハル子を求め、お互い傷を舐め合うように二人は関係を持つようになります。

そのうちハル子のことを好きだと言い出した槇に対し、ハル子の方は寂しさを紛らわすための関係だと思っていました。歩に振られた途端にあっさりハル子に鞍替えする槇のことを、地元で振られた元カレと重ねてしまいます。

ハル子は未練を残しつつも槇と別れ、劇団の最終公演が終わった後、地元に帰る決心をしました。

劇団の最終公演が終わり、地元に帰るハル子を駅まで見送りに来た槇は、発車寸前の電車に一緒に乗り込んでしまいます。

二人のその後は!?・・・・・


とまあ、失恋して自分探しの旅に出て、色々あったけど、恋も仕事も手に入れて幸せを掴む女の子、といった感じのサクセスストーリーです。

正直ねー、他人から見るとハル子ちゃん、相当ビッチに見えてしまうと思うんですよね。読者によっては好き嫌いもあるかもしれません。私もどちらかというと最初はちょっとイラっとしながら読んでいたかも(笑)

しかし、ハル子ちゃんは決して悪い子や嫌な女ではなく、むしろ普通の女の子。
人間関係や仕事に対しての責任感がフツーにあるがゆえに、なかなか地元に帰れなかったり、ついつい流されちゃう的な。

それもこれも全部元カレが悪いんです。結婚が破談になったところからの波瀾万丈な訳ですからね。
まあ、これがなかったら東京での色んな出会いもなかったわけで、結果的にはよかったのかな…
個人的には、元カレとその彼女、あと金子(笑)を見返したった、みたいな要素が欲しかったです…(だってムカつくもん・笑)

あ、もちろん最後はハッピーですよ。

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