同級生 中村明日美子 の感想

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とある男子校の同級生、バンド少年草壁と優等生佐条のまったく違うタイプの二人が出逢って恋しあう、甘く切ない純愛ラブストーリー。
【BLです】

※以下ネタバレ注意です。

同級生シリーズのあらすじネタバレ感想

同級生
高校二年生の草壁光(くさかべ ひかる)と佐条利人(さじょう りひと)は同じクラスの同級生。
草壁は、髪を染め、ピアスにバンドといまどきの高校生。一方佐条は黒髪メガネの真面目な優等生。
これまでは全く接点のない二人でしたが、ある日放課後の教室で、草壁は、合唱祭の練習を一人でしている佐条を見かけます。あまり歌が得意そうでない佐条に、草壁は一緒に練習してやろうかと持ちかけます。
二人きりでの合唱祭の歌の練習をするうちに、次第に互いに惹かれあうようになり、合唱祭が終わった後、二人は付き合い始めます。
そんなラブラブな二人だったのですが、やがて三年生になり、佐条の志望大学を知った草壁は・・・

卒業生(全2巻)
高校三年生の草壁と佐条は、進路のこと、家族のこと、時には喧嘩もしつつもゆっくりと絆を深めていきます。
草壁は音楽という夢、佐条は京大進学と、離ればなれになる将来に不安を感じる二人ですが、やがて卒業式の日を迎えます。
草壁と佐条は、初めて出会った高校二年生の時の教室に行き、お互いの気持ちを確かめ将来を誓い合い、ようやく二人は結ばれます・・・

空と原
草壁と佐条の高校教師の原学(はら まなぶ)は、入学式以来佐条に恋をしていたのですが、想いを打ち明けられないまま佐条は草壁とともに卒業。
佐条への気持ちを断ち切れないまま、ゲイ向けの盛り場で知り合ってキスしてしまった空乃とばったり学校内で対面。空乃は新1年生の15歳の少年だったのでした・・・
佐条が卒業し、傷心の原先生がようやく幸せをつかむまでのお話。草壁と佐条のラブラブ話もちょっとだけあります。

O.B.(全2巻)
高校卒業後、東京で音楽を続ける草壁と、京都で大学生活を送る佐条。遠距離恋愛を続ける二人のつかの間の甘ーいひとときが描かれています。
その他には、原と空乃などの同級生シリーズの登場人物達のその後を描いたオムニバス形式のお話。

もう、これはですね、私の中でBLのバイブル的な、とにかく絶対読んどかなあかんやつです。
大好き。好きすぎて辛い… (´;ω;`)

ミュージシャンを夢見るバンド少年の草壁くんと現役で京大を目指す秀才の佐条くんのですね、全然タイプの違う高校の同級生の二人が出逢い、互いに惹かれ合って、ゆっくり愛を育んでいくという、めっちゃ純愛ラブストーリーです。

つきあって1年以上はちゅー止まりの関係なんですが、一線は越えなくとも、可愛い二人の会話や抱っこやキスなど萌え要素はふんだんにあります。だからこその、卒業式の日の爆発力なのかもしれません…。はい、爆発しました、私(ノ´∀`*)

草壁くんのですね、佐条くんに対する一途な気持ちがもう激萌ですよ。まっすぐな言葉がすごくかっこよく可愛くて好き。彼はめっちゃ王子様です。

佐条くんはすごく真面目でシャイなんですが、無意識に色気だだ漏れのけしからん子でw、知らず知らずのうちに草壁くんのみならず、学校の先生や大学のお友達などその色香にやられた人々を翻弄させてしまいます。罪つくりな子なんですね。

佐条くんの受験前夜、二人がちゅっちゅしてる最中の、草壁くんの「ああもう…ほんとにもう…」という心の声が、私はすごく好きで好きで。

あと、バンド解散ライブの後の公園の砂場のシーンも可愛くて好き。草壁くんのバンドのファンの女の子に佐条くんはヤキモチ妬いちゃうんですね。
ここでも「まったくもー」言うてますね。草壁くんの「もー」萌えです。

でもやっぱり卒業式の日が一番よいです。まあえっちシーンなんですが、もちろん事前・事後の流れ含めてですよー(ノ´∀`*)
とても美しく切なくて、何度読んでもここの一連の流れでは泣いてしまいます。

中村明日美子さんの作品は、「Jの総て」とか「ウツボラ」を先に読んでいたので、正直「同級生」がこんなに可愛いお話とは思っていなくて、初めて読んだときにちょっとびっくりしました。ああ、こんな作風も描くんだなー、すごく好きだなーと。

もうこの続きは描かないのかなあ。是非この先も見続けていきたい二人のお話です。

あと、原先生が幸せになってよかった・・・

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