ニィーニの森  SHOOWA の感想

160212

様々な種族が平和に暮らす不思議な森、ニィーニの森。
満月の夜になれば妖精が願いを叶えてくれるという湖に現れた、ブタを抱いたうさみみ少年の願いは?
絵本のような世界で描かれる切ない人外ファンタジー。

※以下ネタバレ注意です。

ニィーニの森のあらすじネタバレ感想

赤身の肉を食べると呪われることから肉食獣が寄りつかず、様々な種族が集い平和に暮らすというニィーニの森を舞台にしたラブ&ピースファンタジーなお話。

第1話
ある夜、湖でカエルさんは、ブタを抱いたうさ耳の少年、オメットと出会います。
オメットは満月の夜になると何でも願いを叶えてくれるという湖の妖精に何が願い事があるらしい。
オメットに恋するカエルさんですが、オメットはオーウェンの家にも通っていて・・・

第2話
愛しのココ(猫科)を守るためにニィーニの森に来て、妖精に人間の姿に変えてもらった老狼のウルフ
ウルフの気持ちとはうらはらにココは自由奔放で、最近のお気に入りはオーウェン。
老いと病で、次第に寿命が尽きようとしているのですが、心残りはココのこと・・・

番外編 蛹の脚
あー・・・、カブトムシBLです・・・。ある意味斬新なのか?w
まあそれを見守る人間のお話がなんとも切ないのですが。
ニィーニの森に行けるといいね。

第3話 前中後編
人間とウサギの争いを経ての中で、オーウェンとタドタが出会った頃のお話。
殺戮とか差別とか人間の愚かさを描いた、なかなか深ーいお話。
彼らがニィーニの森にたどり着くまでに何があったのか、このお話は第1話へとつながっていきます。


という絵本の世界のような、ムーミン谷的なファンタジックなお話です。

途中から自分が何の漫画を読んでいるのを忘れてしまいそうな。(一応BLコミックなのです)

SHOOWAさんの絵(とくに男。)がすごく好きで、もうオーウェンが私好みのイケメンすぎて眩しい。下半身は節操ないけど。

つーか、人の話聞けよ!外で待ってるブタさんのタドタが悲しすぎるわ!

カエルさんとオメットのお話はひたすら微笑ましいです。末長く幸せになってください。(つか、オメットの処女はオーウェンに奪われたのよね?ごめんよ、カエルさん・・・)

あと、ココとウルフのお話。もうこれはうわ〜って泣けます。ウルフの無償の愛ですね。
ただ、猫科ゆえの奔放さ? 私、ココがあんまり好きになれなかったー。
ウルフ亡き後、彼が何を思うのか。

そして人間とウサギ族の愚かで不毛な抗争のお話です。

これは時間の流れで言うと一番最初のお話で、オーウェンがタドタに出会って恋をして、人間とウサギ族の為に戦い、ニィーニの森を目指すまでのお話になります。

各々ニィーニの森に辿り着いたはいいけど、タドタはブタさんの耳をかじってしまい・・・と第1話に続くわけです。

はー、素晴らしい。これは深いですよ。色々と深ーいお話です。ラブ&ピースっすね。

この作品みたいなのがSHOOWAさんの全てとは思ってはいけません。

シリアスあり、センチメンタルあり、アホエロあり、それでいて激萌もあったりの様々な作品を描かれていて、ご本人も何かで言われてましたが作風は闇鍋wな感じで、とにかく私は大好きな作家さんです。

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