ダンナのウツは私のせい?(全2巻)カフェ の感想

突然ウツになってしまったダンナに振り回される妻の実録4コマコミックエッセイ。第2子妊娠中にもかかわらずウツ治療を理由にダンナが離婚を迫ってきて……

以下ネタバレ注意です。

ダンナのウツは私のせい?のネタバレ感想

ある日突然、うつ病だと診断されたダンナ。このとき、妻は第二子を妊娠中でちょうどつわりもキツイときでした。
仕事も行かず、わがまま放題、金銭感覚0、突然豹変するダンナに振り回される毎日。
ついにダンナは「離婚すればウツが治る」と病院で吹き込まれたらしく、妻に離婚届に記名するように迫ってきます。
はじめは子供のためと、離婚には応じず、追い出されるように別居することになった妻ですが、二転三転するダンナのおかしな言動、この親にしてこの子ありの義親モロモロに耐えきれず、子供を連れて離婚という選択を真剣に考えていきます・・・


かわいらしい絵柄、読みやすい4コマで、軽い気持ちで読み始めたのですが、冒頭の数ページを読んだだけで、もうね、ぶん殴りたくなるダンナ。

著者は、病気が治れば元の素敵なダンナに戻ってくれると最初は信じて、ダンナの横暴さにぐっと我慢していたのですが、私はもう完治も夫婦関係修復も不可能だと思いました。

私の身内も「うつ病」を患っていたのですが、このダンナとは全然ちがいます。
確かに病気以前には考えられないような言動もありましたが、ここは自分の血の繫がった身内だったのもあるし、時にはショックを受けたり頭に来ることもありましたが、病気のせいだと全然許せました。

しかし、このダンナの場合は元々こういう人だったとしか思えない。それか別の病気。
それが医者に「うつ病」だと言われたもんだから、自分は病気なんだから何をしても許される、もっといたわれと、元々のわがまま病が増幅したように思えます。

本書の最後の方には、実際に精神科医の見解が掲載されていて、この先生もこのダンナはおそらく「うつ病」ではないとのお考えのようでした。(注:患者を直接診断したわけではないので断言はできないとおっしゃっていますが…)

とまあ、あくまでもこの本は妻側の一方的な目線で書かれたお話。夫婦間のことはその夫婦にしかわからないので、もしかしたらダンナにも言い分はあるかもしれません。
本当に辛い病気だとすれば、厳しい感情を病人に対して持ってしまい申し訳ないのですが、ダンナもつらいかもしれないけど、私はそれ以上にこの妻と子供が不憫すぎました。

この本、元々は著者のストレス発散の為に始めた実録4コマブログを書籍化したもので、ノンフィクションです。
今もどこかで、著者と子供達が幸せに暮らしてることを願うばかりです。

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